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【映画レビュー】マシニスト

ガリガリガリスチャンベール

バットマンプレステージ、フォードvsフェラーリなどクリスチャンベールの映画はいくつも観てきたがどれも見事な肉体であった。しかし、この作品ではあのムキムキのクリスチャンベールではなく、あまりにも痩せすぎた見るに耐えない姿のガリガリガリスチャンベールであった。
役作りのためにこれだけの肉体になるとはなんとも見事な役者魂。恐れいった。



そんなガリスチャンベールの今作はどこかファイトクラブを彷彿とさせるような設定。
主人公はある出来事から不眠症になるがその出来事は終盤まで明かされない。
自分にしか見えていない何かが見える。しかし誰に話しても信じてもらえない。
そんなことにイライラしながらなんとも眠たいストーリー、いやストーリーは眠くない。眠そうな主人公の1日は進んでいく。

トラウマは不眠をまねき、不眠は不幸を招く。元を辿れば不幸がトラウマを招いているのだが、本人は不幸を記憶の奥底に封じ込めてしまっている。
向き合いたくない過去。そんな思いが記憶に蓋をする。過去に向き合わねば未来は開けない。
過去を受け入れようやく眠りにつけた主人公だが、それはもう長い長い眠りになるのであった。

人は過去と向き合って初めて未来を手に入れられる。